MVをメインに取り上げるブログとしてスルーするのもどうかと思い・・・
1日に公開された、SMエンターテイメントの新人ガールズグループRed Velvetのデビュー曲HappinessのMVの一部に、広島への原爆投下を知らせる英字新聞と9.11テロの場面のコラージュが使われていた。
英字新聞は実際のものかどうかわからないけど、当時新聞でも使用されていたJAPという日本人への蔑称も入っていた。
「大人は金のことばかり言ってるけど、私たちは私たちであるだけで幸せ」という曲のメッセージは該当部分の表現とリンクせず、政治的意図があるか、もしくは、たんに強いインパクトを与えたいか、ノイズマーケティングかどれかとの印象を受ける。
そういった政治的意図があるなら言語道断であり、インパクトのためにそういったイメージを使うことも通常の感覚では理解されないだろう。これをノイズマーケティングとして使ったならば(実際メディアでは暗にそういった流れになっている)、その手法は完全に間違っているというしかない。
いち早く気づいた日本のファンが怒って話題になり(結果、日本のスポーツ新聞でもと記事になったよう)、ごく一部の韓国ネットメディアでもニュースになる。
以下、ネットニュースより抜粋と訳
SM은 “뮤직비디오 감독에게 문의한 결과 단순 콜라주 기법의 이미지 소스를 사용한 것으로 의도가 없었다고 한다”며 “앞으로 이런 일이 없도록 신경 쓰겠다”고 입장을 밝혔다.
直訳:
SMは「ミュージックビデオの監督に問い合わせた結果、単純にコラージュ技法のイメージソースを使用したもので、意図は無かった」とし「今後こういったことが起こらないよう気を使う」との立場を明らかにした。
4日に該当部分を差し替えたMVが再度アップされる。
「SMの誰か」のひとごとのような言葉だけがネットメディアに流れ、メディア側も「日本のメディアが騒いで嫌韓につなげようとしているからSMが消した」というニュアンスを漂わせながら、最後にはレッドベルベットの提灯記事として締めくくるところが多い。
こうして問題になった以上、SMと(誰なのかも追及されない)MV監督は、該当部分に対する考えを表明すべきであり、さきのような曖昧な表現で逃げるならば多くの人命が失われた虐殺行為に対し理解があると判断されても文句は言えない。
SMのホームページの掲示板にも一言の釈明も無い。
せっかくだからはっきり言おう。8月15日を前にして、韓国社会全体に原爆によって自分たちが日本による植民地支配から解放されたと喜ぶ手前、「悪かった」と言えない情緒が有る。「9.11のイメージさえなければなんとでも言えたのに」という気持ちが透けて見えるようだ。
日本を含め海外でも活動するアーティストを抱える大手芸能事務所として今回の件は明らかな判断ミスであり、私は「一般人の大量虐殺行為」に断固反対する人間としてSMの姿勢には大きな疑問を感じざるを得ない。
誰であれ、どんな会社であれミスは必ずあるが、そのミスに適切に対応できなければ、落ちた信用を取り戻すのは簡単ではない。
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レッドベルベットMV騒動に対するSMエンターテイメントの姿勢を問う
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