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韓国映画『隠密に偉大に』感想

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韓国映画『隠密に偉大に』(2013/123分)
監督: チャン・チョルス
出演: キム・スヒョン、パク・ギウン、イ・ヒョヌ、ソン・ヒョンジュ 他



キム・スヒョン主演のヒット作。
日本公開予定アリとのことなのでネタばれなしで・・・


<あらすじ>

北朝鮮の対韓国スパイ部隊5446部隊で、子どものころから特殊訓練を受け、部隊トップの類まれな戦闘能力を持つリュファン(キム・スヒョン)。韓国に潜入し指令を待つ間、彼に与えられた世を忍ぶ仮の姿は「町内のおばか」。
タルトンネ(韓国の比較的貧しい人が暮らす地域)の雑貨屋を住み込みで手伝いながら、子どもからは石を投げられてもへらへらする毎日。
エリート戦闘員として屈辱の日々だが、それぞれ必死に生きる街の人の心に触れ、今までに無い感情が芽生える。同じく5446部隊から送られたヘラン(パク・ギウン)はロック歌手として偽装を命じられ、ヘジン(イ・ヒョヌ)は高校生として韓国に潜入をはじめる。
そんなおり北朝鮮の情勢の変化により5446部隊全体にある命令が下される・・・


<感想>

キム・スヒョンがかっこよすぎるコメディ(前半)・アクション(後半)。

いや前半はひっどい扱いなんだけどね。
朝起きたらまずは鼻水を出すところから始まり、「一日に3回は人前でリアルにずっこけること」といった行動要領をきちんと実行する姿がコミカルに描かれる。
韓国お得意のシモネタも炸裂。まさかキム・スヒョンにあんなことや、あんな格好をさせるとは・・・

でもそれが後半効いてくるんだよね。是非実際に見ていただきたいんだけど、近所のセクシーなおねえちゃんにあるものを手渡すシーンではかっこよすぎてほれちゃうかと思ったよ。

アクションは、タルトンネの低い屋根が続く町並みを上手く使ったパルクールや、近接位置からの格闘技をなかなかかっこよく見せてくれる。キム・スヒョンはじめキャストみんな頑張ってて、誰一人素人っぽく見せないのはすごいと思う。

『神弓』で残忍な清の王族役や、反日ドラマ『カクシタル』での日本人役など難しい役をいとわないパク・ギウンは本作でも非常にいい。好きな俳優。

全国の女性から「かわいい~」という声が聞こえてきそうなイ・ヒョヌもなかなか。
IUの このMV にも出てたね。一見アイドルっぽい俳優ががっつりアクションもこなす部分は韓国映画の一つの魅力ともいえるかも。

▲左からパク・ギウン、キム・スヒョン・イ・ヒョヌ

で、途中でこの3人組がきゃっきゃするシーン。ここを軽く伏線にしているあたりはツボを押さえてるなぁという感じ。

ストーリーは北朝鮮スパイもののテンプレートを外れていないけど、深刻さや緊張感はしっかり伝わってきた。
日本の方は韓国にほんとにスパイなんかいるの?と思うかもしれないけど、実際にいるそう(もちろん見たことは無いけど)で、韓国、北朝鮮とも専門の組織がある(あった)んだとか。ウォン・ビンが『アジョッシ』演じた人物は韓国側のそういった組織で訓練されたという設定だったよね。
そういう緊張感が、映画として面白い素材になって人々の共感を得るというのは韓国ならではで、作る側も積極的に利用している。
でも単にヒットをねらって北朝鮮ものにするという感じではなく、そこにはやはり国家分断と、同じ民族が対立する悲哀がしっかり描かれる。
本作でも、祖国に残した母親のためなら命さえもいとわないリュファンの愛情はしっかり描かれそれがラストシーンで普遍的なものとして表現されてぐっとくる。

リュファンが祖国への裏切りを薦める相手に言う台詞
「お前は、母親が気に入らなかったら捨てるのか」


Hun原作のウェブ漫画は こちらのサイト で途中まで見ることが出来るよう。


★★★☆☆

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